相続はよく”争続”、”争族”と揶揄されています。
相続争いに巻き込まれないように相続について知っておきましょう。
誰がどのくらいもらえるのか、
もらえる権利があるのか、
きちんと分配されているのか、
もらいたくない場合どうすれば良いかなど
法律について知っておくことが大事になります。
また遺産を残す立場の人も生前に手続きしておくことがあります。
終活水先人ココロノテがわかりやすく説明いたします。
この記事では以下の事が分かります
相続
相続は死亡によって開始します。
死亡には失踪宣告や認定死亡も含まれ、相続は被相続人の住所において開始されます。
相続人は相続開始の時(被相続人の死亡の時)から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します。
被相続人の財産上の地位を承継する者のことを相続人(そうぞくにん)といい、
これに対して相続される財産、権利、法律関係の旧主体を被相続人(ひそうぞくにん)という。
被相続人の血族は次の順位で相続人となります。
相続順位
◎被相続人の配偶者は常に相続人(ただし離婚したら相続人ではありません。)
相続順位第1位 被相続人の子
相続順位第2位 被相続人の直系尊属
相続順位第3位 被相続人の兄弟姉妹
遺産(相続財産)とは
被相続人が所有していた財産、権利、義務、地位
財産は預貯金や有価証券、不動産等プラスの財産だけではなく、借金、連帯保証人などマイナスの財産も含まれてます。
(注)生命保険の保険金は遺産ではありません。(遺産分割対象外)
指定相続分
被相続人は遺言で共同相続人の相続分を定め、又は相続分を定めることを第三者に委託することをいいます。
法定相続分
遺言による相続分の指定がない場合は法定相続分となります。
相続人の範囲において相続人が数人あるときは、その法定相続分は、次の各号の定めるところに(900条)。
子及び配偶者が相続人であるとき
子の相続分及び配偶者の相続分はそれぞれ2分の1である(900条1号)。
子が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいもの(均等分)とする(900条4号)。
配偶者及び直系尊属が相続人であるとき
配偶者の相続分が3分の2、直系尊属の相続分が3分の1である(900条2号)。
直系尊属が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいもの(均等分)とする(900条4号)。
また、直系尊属の場合、生存するのみの相続となる。
配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるとき
配偶者の相続分が4分の3、兄弟姉妹の相続分が4分の1(900条3号)。
兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいもの(均等分)とするが、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1となる(900条4号)。
被相続人に配偶者がいない場合にも
子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとするが、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1となる(900条4号)。
代襲相続
被相続人が亡くなった時本来相続人になるはずだったひとが先に亡くなるなどしていた場合にその子や孫やひ孫(直系卑属)が代わって相続人になるという制度
代襲相続が発生するケース
<死亡>子、兄弟姉妹
被相続人(本人)より先に死亡していた。
<廃除>子のみ、
被相続人の生前に以下のような著しい非行があった。被相続人を虐待した。被相続人にたいして重大な侮辱を与えた。その他の著しい非行(放蕩、多額の借金等)があった*被相続人が家庭裁判所へ廃除申し立てをする必要がある。
<相続欠格>子、兄弟姉妹
故意に被相続人、先順位、同順位の法定相続人を殺害、又は殺害しようとした(未遂)ために刑に処された。詐欺・脅迫により遺言を作成、撤回、取り消し、変更することを妨げたまたはそれらをさせた、又は偽造・変造・破棄・隠匿した*これらの事由が認められたら当然に相続欠格となる。
廃除したい、相続欠格したい相続人がいる場合は生前に家庭裁判所に申し出ていないと認めれらません。
対象者がいる場合は準備しておきましょう。
代襲相続人の相続分
直系尊属が受けるべきであったものと同じであり、代襲相続人となる直系卑属が数人あるときはその各自の直系尊属が受けるべきであった部分について900条の規定に従ってその相続分を定める(901条)。
なお、非嫡出子の相続分は900条4号により嫡出子の相続分の2分の1と規定されていたが、最高裁判所が2013年9月4日に婚外子(非嫡出子)の相続分が違憲であるとの判断を下したことを受け、2013年12月11日の民法の一部改正により900条4号は削除された。
附則において、改正後の規定については2013年9月5日以後に開始した相続について適用するものと定められている。
相続遺留分
遺留分とは兄弟姉妹以外の相続人に保証させている最低限の相続分割合。
遺留分を侵害したほかの受遺者に遺留分減殺請求ができる(1年以内)
相続人全体の遺留分
相続財産全体の1/2 子、配偶者、子と配偶者.配偶者と父母等
相続財産の全体の1/3 父母、父、母、祖父母、祖父、祖母のみ
承認
相続人が、相続の開始を知った時から(被相続人の死亡)、
3ケ月以内に以下のいずれかを選択する必要があります。
承認
相続する。何もしないで3ケ月過ぎると、承認したことになります(単純承認)
限定承認
相続財産に借金等が含まれる場合、自分の相続分の額に限定して、借金等を引き受けること。家庭裁判所にその旨、申述します(他の相続人全員参加要)
相続放棄
※相続人でなかったことになる(代襲相続も発生しない)
相続財産に借金等が含まれる場合、プラスの財産も含めて、全て相続を放棄することができます。
限定承認と異なり、単独で申述できますが、放棄すると、次順位の法定相続人が相続人に昇格することになります(借金も背負う)
遺言書があればその内容のとおりに相続する
遺言書は民法に定められた方法で書かれていなければならない。
自筆遺言書は家庭裁判所で検認が必要
遺言状が無い、相続人間で意見がまとまらない時にはー遺産分割協議
遺言が無かった場合や相続人の間で意見がまとまらない場合は
相続人たちが集まり相談して「遺産分割協議」を行う必要があります。
相続人全員が参加して協議を行うこと。
未成年がいる場合はその代理人の参加も必要です。
相続人が一人でも欠けた状態で行うとその結果は無効なります
又はそのあとで問題が起こらないよう
協議の結果を書類に残すこと「遺産分割協議書」と言います。
作成をして後からもめないように残しておきましょう
相続についてもめた場合は専門家の意見を求めたり、間に入ってもらった方がスムーズにいくことがあります。
心託サービスでは専門家の先生をご紹介することもできます。→サービス一覧
相続でもめないためにも遺言書を作成しておく、作成してもらうことも重要です。
遺言については→遺言書は3種類あります。メリット・デメリット、書き方について
詳しく知りたい、相続について備えておきたいなどありましたら終活水先人ココロノテに相談ください。